
前回に引き続き「坪井の家」のお話です。
この家、建物室内の床材に一枚物の無垢床材をつかってます。
材質は
「なら」(オーク)。
この材料に質感を損なわないように着色はせず、植物油からできた
天然塗料のクリアーを塗ってあります。
ぱっとみただけで、
「本物の木」
であることがはっきりわかります。
この本物の木を使う理由があります。
1. 気持ちいい
これはいくら説明しても伝えることが難しいので近くで
そういった材料を使った家があったら是非みていただくことを
オススメします。
2. 冷たくない
冬になると効きます。
わたしも自宅の床はこの材料で仕上げているのですが、
裸足でも一般のフローリング材に比べて寒くないのです。
わたしの自宅には、居室に新建材、リビング廊下には無垢材
と張り分けている(予算の関係)のですが、その冷たさの
違いはよくわかります。
冬でも二歳の子供が床にべったり横になって頬をすりすり
しているとちょっと口元が緩んでしまいます。
3. へこんでも修復が可能
もともと木を切り出したものです。
表面にコーティングももちろんしてませんので、基本的には
木の地肌がでています。
ですので、物を落としたにしても熱いお湯を掛けて少々待っている
だけで、傷が復元してしまいます。
さすがに何ミリもへこんでしまうとそうも行きませんが、それも
味になるといったら言いすぎでしょうか。
わたしの家では、子供の学校の課題で「コマ回し」を最近よく
やります。もちろん親子で遊べば床はぼこぼこになりますが、
お湯のおかげで助かってます。
4. 質感がいい
もうこれはそのままです。
5. 硬い
新建材って、実は表面が硬そうに見えますが、衝撃には
非常に弱いんです。
もちろん無垢材でも柔らかいもの(パインや杉など)がありますが、
この「なら」は硬く、床材に適しているんです。
6. 再利用ができる
これは別の機会にも書きたいと思っているんですが、接着剤を
使わないで施工すれば、無垢の木材は内装材として再利用が
可能です。
それも年数が経って味が出ている状態で。
また処分の際にも環境にやさしくすることができます。
もし自宅を建て替える場合には一部屋だけでも以前の家に
使った材料で仕上げるなんて楽しみもありますね。
このようにいいことばかり書きましたが、弱点もあります。
1. 材料がばらばら
自然のものを切り出しただけなので、一本一本が微妙に太さ
厚みが違ってきます。新建材に見慣れた人だと「なんだこりゃ」
ということになりかねません。それも味です。
2. よく反る
これも自然のものの宿命ですが、時がたつと反ってくる
材料がちらほらでてくる場合があります。
3. 湿度により収縮する
最初の一年目は乾燥によって材料の間に隙間が生じます。
それからは多少ではありますが、湿気の多い季節になると
太り、少ない季節になると隙が生じるということを繰り返します。
新建材では、合板でできているためこれが最小限ですみますが、
無垢の場合は抑えることができません。
という人によってはデメリットと感じる部分も多少なりともあります。
わたし個人の感じ方では、そのデメリットがあっても余りある魅力が
無垢の床材にはあります。
わたしのお店の床には、この「なら」のほかにも「パイン」「かば」
「杉」などを張り分けていますが、個人的に年数によって味が
どんどん増してくるこの「なら」が特に気に入ってます。
もし建築をお考えの方がいらっしゃったらこの「無垢材」の床を
検討してみてください。
ちょっとだけコストは上がりますが、それに見合った満足を得られる
はずですよ。




